2021.03.31
Robert Edmond Jones(1887-1954)がデザインした
「愚かな嫁と結婚した男」(by Anatole France (1844-1924))
本書p260fig9-2
絵だけ見ているとあまり気にならない作品であったのですが、これはアメリカの舞台芸術においてターニングポイントとなった作品とあります。
この時代のアメリカではリアルなセットが主流であったらしいのですが、そこにこのEdmond Jonesのデザインが現れた。
Edmond Jonesのスタイルは簡略化されたリアリズムと呼ばれるそうです。
必要な要素だけを抜き出し幾何学と色彩で表現する。
リアルさは衣装と小道具だけで表現する。
これを聞いて今の小劇場とほぼ同じだなと思いましたが、、、
リアルになれば抽象になり、抽象になればリアルにある。
複雑になれば単純になり、単純になれば複雑になる。
最近、建築様式を調べていて歴史というのは常に入れ替わるものだなと思いました。
現代で言えば一時期プロジェクションマッピングに席巻されるかと思いきや、またリアルな装置が戻って来ている感じもしていて、現代はそのスタイルの入れ替わりが激しい感じもしています。(今はコロナで舞台予算が減ってまたその流れにも変化が)
