最先端の宙乗り技術

<6月『17世紀フランス演劇』から考える>
今更ですが、マザランはイタリア人だったと知りました。
(世界史を確認しながらですいません。)
宰相と言えば今で言う総理大臣のようなものだと思いますが、
フランス宰相のマザランがイタリア人であったとは思いもよりませんでした。
昨日、私は「マザランはイタリアオペラが好きだった」と書きましたが、マザランがイタリア人である事を考えれば当然ですね。
そんな宰相マザランは幼いルイ14世にイタリアオペラをフランス語で見せたいと思いました。
1647年パレ・ロワイヤル座にイタリアオペラ『オルフェオ』が招聘されました。
(パレ・ロワイヤル座=パリ1区の宮殿の中にある劇場)
それを見たマザランは「これだ!」と思い『オルフェオ』とそっくりのフランスオペラを作る事を思いつきました。
その作品が『アンドロメダ Andromeda』です。
『オルフェオ』の舞台装置を担当していたのがジャコモ・トレッリ(Giacomo Torelli 1608 -1678)で彼はマザランの依頼によって『アンドロメダ』の舞台装置も担当することになりました。
当時スライド式の転換や宙吊りはイタリアにしかない最先端技術でした。
今日の図はそんな『アンドロメダ』の第一幕です。
いきなりたくさん飛んでます(笑)

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